今年のギフチョウは、富山から

砺波市のポイントに着いて、最初に見たギフチョウは♀。

D500+100mmマクロプラナー、Luehdorfia japonica、2020.03.26

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大でスタートしたと言っても過言でない状況が続いている。そのような中で、今年の冬は暖冬であちこちからソメイヨシノ開花の情報がもたらされ、例年よりかなり早い状況が続いている。

奄美大島から戻って、翌日に出撃するのは流石に厳しく、様子を見ながら出かける日を検討していたら、3月26日となってしまった。どこへ行くか、ちょっと迷ったが、良くわかっているポイントでカタクリとギフチョウのショットを狙うこととした。

以前ならあまり問題とならなかった早朝出発と4時間近くのドライブが、この歳となってくると厳しくなってくる。富山市内のソメイヨシノは、チラホラ咲き始めという感じだ。

本日は、気温が高く、♂が現れても飛んでばかりであったが、やっと吸蜜が始まった。

D500+100mmマクロプラナー、Luehdorfia japonica、砺波市、2020.03.26

その後、カタクリでも吸蜜をしてくれた。(同上)

同上

ギフチョウのカタクリで吸蜜する写真は、あまりにも定番で毎年撮影するものの、これで満足というレベルにはならない。上記の写真は同じ被写体を撮影したのだが感じが異なる画となっている。個人的には自然光のみの写真が好きなのだが、ピーカンの強い日射しの中だとちょっとコントラストが強すぎるのと、全体へ光がまわらない。今回、ストロボの設定がうまくいかず、ちょっとなあという写真になってしまったが、毎年スタートはこんなもの。

白馬在住の蝶の撮影仲間と電話連絡をしながら、カタクリでの撮影は深追いせずにキブシとマメザクラの吸蜜を狙うこととした。

 

マメザクラにギフチョウ♂が来て吸蜜、ぶら下がるような構図とはならず残念だが、これはこれでありか。飛翔を狙った方が良かったかもしれない。

D500+300mmF4VR+1.4テレコン、Luehdorfia japonica♂、砺波市、2020.03.26

キブシポイントに到着すると、すでにご夫妻で撮影をされておられる方がおられ、ちょっと声をおかけしたところ、撮影できる花を教えていただき、余計なお世話という気持ちとその親切な行動に感謝。しばらくすると、ブルーネットを持った親子がちょっと離れた場所で採集を始めたが、こちらへは来られず、ホッとした反面、ちょっと話をしても良かったかなあという気持ちとなった。いまや、蝶の採集をする子どもたちは絶滅危惧種に相当するのだから。

ルリシジミ♂はキブシで頻繁に吸蜜しているが、花に体ごと入れて吸蜜するので、あまり美しい姿ではない。スギタニルリならもっと一生懸命撮影するのだがいないので仕方ない。

 

ギフチョウはパラパラ現れてキブシに絡むものの、探雌飛翔のようで落ち着かない。ようやく13:30頃になって、午後の吸蜜タイムが始まったようだが、あまりきれいな個体は多くないようだ。

ここは花が少なく、ショウジョウバカマにも吸蜜に来るようだ。キブシの吸蜜ポイントは貴重なので、大切にしたい場所だ。

D500+300mmF4VR+1.4テレコン、Luehdorfia japonica♂、砺波市、2020.03.26

同上

G9に100-400をセットして、狙ってみた。(上と同じ個体)

この後、昔(30年ほど前)飲んで美味しかった八尾(福島酒造)の「風の盆」というお酒を求めて市街地を訪れた。かつて、五反田酒造の「東一」と同様に感激した酒であったが、今はどうだろう。

昔の風情を残したこの地での踊りを一度は見てみたいと思いながら現在に至っている。最近では一年前くらいに予約しないと宿が取れないとも聞いているが、妻を誘ってみるか。

さて、15時を過ぎてからカタクリポイントに戻ると、まだ雄の活動が続いている。日だまりのカタクリで16時近くまで吸蜜していた。

老いを案じる今日この頃、帰途は何度かサービスエリアでの休憩を挟みながら、ゆっくり帰った。このような撮影行に気持ちよく?送り出してくれる妻に感謝である。