オレンジ第1弾、ゼフ第1号は5月28日

日本にはゼフィルスと呼ばれるシジミチョウの仲間が25種(たぶん)いる。森の妖精?とも例えられ、小さいながら緑や赤など色彩に富んでいることもあって、チョウ好きには人気が高い。それらのチョウを一応撮影してはいるが、その翅表と翅裏を美しく表現することは一筋縄ではいかないし撮影上の課題も多い。

さて、その中で最も早く発生するのは、ウラゴマダラシジミ(通称ウラゴ)といって、紀伊半島では5月中旬から見られ、翅表の青さ加減がいろいろあり(思い入れが少ないと表現が雑になり申し訳ありません)、新鮮な開翅写真は上手く表現できるとうれしいものである。今年は八重山へ行っていたこともあり、出遅れてしまっている。

その次ぎに発生してくるのが、ウバメガシ食いのウラナミアカシジミJaponica lutea(紀伊半島南部のみに棲息する亜種subsp.gotohi)通称キナンウラナミアカシジミであり、今から20年ほど前(1993年)に亜種となっている。普通のウラナミアカシジミ(正式にはsubsp.saepestriata)と見かけ上大きく違うのは、その大きさが小さいこと、裏面の黒の比率が多いことや尾錠突起が全体の比率として長いことであるが、後翅裏面の模様もかなり違うと思うし、発生時期も2週間ほど早い。この蝶を見に行くために、4時前に起きて出発である。

数年前までは、撮影に手間取るチョウとの思いから撮影は行わなかったが、翔さんのおかげで多産地もわかり、年に一度は撮影したいと思うチョウとなっている。今回は飛翔写真が失敗に終わり表の写真がなく、来年への課題となった。

前翅表の先端に黒いところがありませんし、お腹も小さいのでキナンウラナミアカシジミ♂です。本当に小さく尾錠突起が長く見えますよ。

D600+200mmマイクロ、志摩市、2014.05.28

尾錠突起まできれいに写っているキナンウラナミアカシジミ♂

D600+マクロプラナー100mm、志摩市、2014.05.28

前翅表の先端に黒いところが見えますし、お腹も大きいのでキナンウラナミアカシジミ♀です。そんなの見ればわかるって言われそう。

D600+マクロプラナー100mm、志摩市、2014.05.28

 

朝の1時間ほどで撮影を切り上げたので、クロミドリシジミの幼虫か蛹が見つからないかと思い豊田市のアベマキ林へ寄ってみた。残念ながら節穴の目では見つけられず、代わりにマイマイガの幼虫が大発生しているのを確認したのと、これをエサとしているであろうコマユバチの蛹やヨコヅナサシガメを見つけることができた(毛虫だらけの林の中を歩けば帽子や服に着くが(一応毒刺毛がないと認識)刺さないので気持ち悪いだけであるが、サシガメは刺されると痛いらしい。

何でこんな毛虫撮るんだと言われそうですが、実は嫌いではないですよ私。

マイマイガの幼虫(通称ブランコケムシ)今年は大発生のようです。

D600+200mmマイクロ、豊田市、2014.05.28

大型の鱗翅目幼虫をエサとしている大型のサシガメ、ヨコヅナサシガメですが、本当に痛いらしいですよ。

D600+200mmマイクロ、豊田市、2014.05.28

 

 

最後に少し擦れているが、こんな時にしか撮影しないサトキマダラヒカゲとヒメジャノメを載せておこう。

この時期、雑木林の中でよく見かけますね。サトキマダラヒカゲ♂

D600+200mmマイクロ、豊田市、2014.05.28

この時期にヒメジャノメ♂を見かけることはあまりありませんね(探して撮る蝶でもないし)。

D600+200mmマイクロ、豊田市、2014.05.28

第1弾と見出しを付けたので、次ぎもあるわけでして・・・。