初めての奄美大島

展望台からスマホで適当に撮った写真、曇り空の中、寒々とした感じが伝わりますね。

 

 

奄美大島といえば、「島育ち」いやいや「アカボシゴマダラ」ですが、今回はちょっとフライングしてしまいました。2月までの状況では、まあ、何とか発生してくれるかなあという期待と無理でもイワカワシジミやアマミカラスアゲハなどの撮影は、十分に堪能できるはずとの判断でした。

今回は、元々四日市在住のチョウの撮影仲間が奄美に行くことがわかっており、どうせなら日程を合わせたらどうかという提案を受けての出発、さらに、福井在住の撮影仲間も加わり、3泊4日という南西諸島へ出かける日程としては、短い期間の撮影行でした。

直前の情報では、奄美のチョウたちは当初の予想より大幅に遅れており、カラスアゲハですら見るのが難しい状況とのことで、中止を検討する声(ウイルスは全く問題とならなかった)もあったのですが、二人は奄美大島初上陸ということで、下見がてらチョウの撮影が出来れば御の字との判断で出かけました

なかなか撮影対象が現れない中で、アオバセセリの飛翔はそれなりに楽しませてくれた。

G9+100-400、Choaspes benjaminii、奄美大島、2020.03.20

さて、肝心のお天気は初日の午後は、曇りで気温も上がらず、リュウキュウヒメジャノメがやっとの状況、2日目が終日雨で、何もすることがないので、午後はお二人の提案で田中一村記念美術館へ出かけることとなりました。画は見覚えのあるものでしたが、それほど有名な画家という認識はなかったのですが、ストイックな生き方といい、恵まれない画家人生といい画を越えるものがあり(画もすばらしいのですよ)、有意義な時間を過ごすことが出来ました。

3日目にやっと快晴となり、気温も上がっていったのですが、待つポイントが誤っており、修正しながら夕方終了、終了間近にフタオチョウの後ろ姿をかすかに見ることができるレベル、アオバセセリの飛翔などで時間を過ごし撮影が終了。

4日目(最終日)も朝から晴で、気温もグングン上がっていく中で、朝方に上記のヒメシルビアシジミを撮影しました。一時間ほどでしたが新鮮な雌雄個体を撮影することが出来ました。タンカンでの撮影や展望台での撮影を楽しみながら空港へ送ってもらい、4日間の撮影は終了しました。

やっと晴れ間が広がった3日目の朝、朝露の中で開翅したヒメシルビアシジミ♀

D500+マクロプラナー100mm、Zizina otis、奄美大島、2020.03.20

こんな感じで雄も開翅した。

D500+マクロプラナー100mm、Zizina otis、奄美大島、2020.03.20

今回の撮影行の目的は、もちろん未撮影種(外来種ではダメ)アカボシゴマダラではありますが、撮れないであろうことは予想しており、全く問題とはなりませんでした(負け惜しみではなく)。同行したお二人は私よりちょっと歳は下ですが、蝶やとしてのキャリアは、長くブレなくやって来た方々なので、尊敬もいたしておりますし、一緒の撮影では勉強になるところも多く、ある時は共同での撮影作業も行うなど、撮影スタイルは少しずつ違うものの、お互い邪魔をすることなく、間合いも良い感じばかりの撮影というところです。

今年撮影や、近い将来の撮影について、全く利害関係がないことを幸いとしての会話は楽しいものです。若干、初日に酒を飲み過ぎた以外は、上出来の撮影行でしょう。

今回のもう一つの目的であるパナの100-400のレンズの使用感については、うーん、使う場面が限られるなあという感じです。普段はD500+300mmF4VR+1.4テレコンで間に合うし、G9なら40-150proの方が使い慣れてるし、400mmを使いたい場面は限られるし、出番は少なそうである。ただし、ズームのロック機能はなかなか良いし、200mmくらいでピントを合わせてサッと400mmに切り替えるような撮影なら良いが、ならインナーズームでないと大きく重心がずれるので使いにくい。

今のところ、ミラーレスを撮影機材の中心に据えるのは、ちょっとという感じを拭えない爺なのである。