北海道のその他の蝶(2019.05.03~06)

名寄市の林道で、ヒメギフチョウを待っているときに、林道を200m以上ゆっくりと移動するスギタニルリシジミ(Celastrina sugitanii ainonica)♂を追いかけた。木片に降りたときにサッと翅を開いた瞬間シャッターを切った一枚、この後さらに追いかけたが、残念ながら林の中へと消えてしまった。

D810+200mmマイクロ、2019.05.05、名寄市

 

今回の撮影は、はっきり言って不満の残る内容だ。何種かのチョウを撮影したかった中で、何とかなったのはヒメギフチョウのみ、スギタニルリシジミは、旭川でも見たものの、まともな撮影はできなかった。

チャマダラセセリやアカマダラに至っては、その影すら見ることはできず、ジョウザンシジミもやっとだったし、全体としてはかなりストレスが溜まる撮影だった。

5月3日(金)北海道に降り立ってに最初に訪れた撮影場所、ルリシジミよりちょっと暗めのシジミが舞い降りてきた。裏面しか撮影できなかったが、スギタニルシシジミ♂であった。

D810+200mmマイクロ、2019.05.03、旭川市

採集者がひっきりなしに訪れるジョウザンシジミ(Scolitantides orion)の棲息地であるが、この蝶の場合は、かなりしぶとい。札幌市内の棲息地も健在のようで、採集圧に強い蝶といえるであろう。

D810+200mmマイクロ、2019.05.06、帯広市

コツバメが新鮮なようでは、チャマダラセセリの時期には早すぎる。

D810+200mmマイクロ、Callophrys ferrea♂、足寄町、2019.05.06

越冬個体としてはかなり鮮度がよい方と思う。寒い北海道の冬を耐え、春の陽射しの中で鮮やかな色彩を放っている。最初に買った図鑑では種名がgeishaだったような。現在では、亜種名にこの名が残っている。

D810+200mmマイクロ、クジャクチョウ(Inachis io)、2019.05.05、名寄市

D500+シグマ15mm、ヒメギフチョウ、愛別町、2019.05.04

最後に、広角レンズで撮影したヒメギフチョウの写真を掲載することとした。何ということはない写真だが、一応このような画を想定しながら今回の撮影に臨んだ。

今回の撮影では、最後の2日間の写真がない。少し遅れて北海道の撮影に向かった友人は、5月7日に北海道に到着したそうだが、2日間全く蝶を見なかったそうだ。北海道に限らず、最高気温が10℃に達するかどうかの条件では、チョウの撮影は難しい(というか無理である)。それも連日夕方になってやっと晴れ間が出てくるような条件ではね。