北海道のヒメギフチョウ(愛別町、名寄市)

エゾエンゴサクで吸蜜するヒメギフチョウ(Luehdorfia puziloi yessoensis)♂

D810+200mmマイクロ、愛別町、2019.05.04

北海道から戻って数日経ち、そろそろ写真を整理しなければいけないのだが、作業が進まない。相変わらず足が痛いのに撮影に出かけ、疲れに追い打ちをかけているのだ。撮影が思うようにいかなかったのも原因なのだが、北海道の天気なんかどうしようもないし、撮れたものだけでも整理しなければ。

エゾヒメギフチョウとも呼ばれる北海道のヒメギフ、この写真がベストというわけではなく、エゾヒメギフの特徴が現れた一枚ということで最初の写真とした。前翅の基部に黒帯がクッキリとしたY字となるのが特徴で、前のブログで掲載した白馬の個体と比較するとよりはっきりする。ただし、一般的には尾状突起が短いのも特徴といわれており、この個体に関しては尾状突起はややほっそりして長めで、全体としてもスッキリした軽やかな感じである(個人的には好きなタイプ)。

今回、5月3日から5泊6日の日程で出かけたのだが、初日はやむを得ないとしても、後半の3日間はほとんど晴れ間がなく、気温も低かったため、ほとんど撮影チャンスがなかったのが残念だった。

この個体は、Y字の特徴や尾錠突起が太く短いなどの特徴が良く出ているが、なんとなく不細工である。D810+200mmマイクロ、ヒメギフチョウ♂、愛別町、2019.05.04

この個体は、上と同じと思われる(鮮度は今一だが、そんなに不細工でもないか)。

D810+200mmマイクロ、ヒメギフチョウ♂、愛別町、2019.05.04

ほぼ、真上からのアングルで撮影できたエゾエンゴザクで吸蜜するヒメギフチョウ♂

D810+200mmマイクロ、愛別町、2019.05.04

ヒメギフチョウ♂の吸蜜を撮影しようと追いかけていると、突然♀がぶつかるように現れて交尾が成立した。絡んだ瞬間は、雄同士だと思った。

D810+200mmマイクロ、上が♀で下が♂、名寄町、2019.05.05

ヒメギフチョウの写真をいくつか並べてみたが、もっとチャンスがあると思って持っていったレンズは、ただの荷物となってしまった。唯一広角レンズで撮影した写真は、またの機会としよう。

このように写真だけ並べると、順調な撮影のように見えるが、実際にはストレスの溜まる撮影であった。目的としていたエゾノムラサキツツジやエゾノリュウキンカでの吸蜜写真はない。来年は気温が高めで晴れ間が多いことを祈るのみである。