モンゴルのクモマツマキチョウ他

標高1200mくらいの河川敷、山が迫り小川が流れる白樺林で、クモマツマキチョウAnthocharis cardaminesを撮影することができました。

D500+300mmF4VR、2018.06.10、セレンゲ県

ズーン・ハラ村から右折してしばらく走っていくと、キャンプ地(テントを張る広い草原)に到着したので、テントの設営などはガイドのガンさんに任せて、涸れた小川を渡りブラブラしていると、白樺林の中をオレンジ色のシロチョウが飛んでいます。もう何十回も見ているので見間違えることはありません。そう、クモマツマキチョウです。時刻は既に17時近くで、日本ではこのチョウが白樺林の中をこんな時間に飛ぶこともないわけですし、とりあえず、カメラを持ったまま、ゆっくりとオレンジを追いかけました。残念ながら、しばらく追って見失ってしまいましたが、明日に期待です。

翌日(6月10日)の朝、最初に現れたのは11時過ぎでした。

まずは、証拠写真の撮影が優先ですので、アングルよりは確実に撮影することです。

D500+300mmF4VR、クモマツマキチョウ、2018.06.10、セレンゲ県

もう少しアンダー気味で撮影すべきでしたが、裏面もしっかり撮影できました。

D500+300mmF4VR、クモマツマキチョウ♂、セレンゲ県、2018.06.10

クモマツマキチョウが飛んでいたのはこんな場所、なんの変哲もない白樺林ですね。

セレンゲ県で見かけたシロチョウの仲間を少し紹介しましょう。まずは、最近日本では、見ることが少なくなったミヤマシロチョウです。

多くのエゾシロチョウの中で吸水に来ていた個体を見つけました。

D810+200mmマイクロ、ミヤマシロチョウAporia hippia、セレンゲ県、2018.06.10

白い花は何かわかりませんが、新鮮なエゾシロチョウAporia crataegiも良いものです。

D810+200mmマイクロ、セレンゲ県、2018.06.10

たくさんいるエゾシロチョウの中に、ミヤマシロチョウ♂がいますね。

D810+200mmマイクロ、セレンゲ県、2018.06.10

前翅の感じからは、ヒメシロチョウLeptidea morseiのような感じですが、どうでしょう?

D810+200mmマイクロ、セレンゲ県、2018.06.10

草丈の低いやや荒れた場所で見かけるトガリチョウセンシロチョウPontia chloridiceです。D810+200mmマイクロ、セレンゲ県、2018.06.10

今回、モンゴルへ出かけたのは主に春のチョウを撮影することが目的でした。そんな中で、思いもかけないクモマツマキチョウを撮影できたことは、非常に幸運だったと思います。一応記録はあるようですが、モンゴルのような広大な大地で、局所的な発生をするクモマツマキチョウを撮影できたのは、ラッキーだったとしか言いようがありません。