八重山の小さなチョウたち

沖縄本島でも見られるリュウキュウウラボシシジミですが、西表島でもやっぱり見に行ってしまいます。この♂は、湿った場所で吸水していました。

D810+200mmマイクロ、2016.12.24

リュウキュウウラボシシジミは、沖縄本島でも毎年のように見ていますが、西表でも見たくなってしまいます。そして、必ず新しい出会いがあるものです。今回もUさんが「吸水しているよ」と呼んでくれたので近づいてみると、本当にストローを伸ばしていました。

リュウキュウウラボシシジミの開翅を期待しましたが、ほんのちょっとだけでした。

D810+200mmマイクロ、2016.12.24、西表島

リュウキュウウラボシシジミ♂が白い花?に吸蜜に来ていました。

D500+200mmマイクロ、2016.12.25、西表島

八重山で見られる小さなシジミの中で、どのシジミが一番小さいかは個体変異があるので何とも言えませんが、一番見つけにくいシジミは何ですか?と聞かれれば、たぶん、タイワンヒメシジミと答える可能性が高そうです。しかし、食草であるタヌキコマツナギの生えている場所やタヌキコマツナギの花が赤く目立ち分かり易いことから、場所さえわかっていれば、探しあてるのはそれほど難しいわけではありません。

午後4時近くになったため、他のチョウはあまり期待できないので本種を探すこととしました。いつものポイントではキレイに除かれてしまったため、見つけることができませんでしたが、ちょっと外れたアスファルト道路脇にタヌキコマツナギの群落を見つけることができました。30分ほど、ざっと探しただけで5か所の群落を見つけることができましたので、他の場所も含め当分の間は安泰でしょう。

かなり擦れたタイワンヒメシジミ♀の開翅です。もうちょっと新鮮な個体なら嬉しいのですが、キレイな個体は開きませんね。D500+200mmマイクロ、2016.12.24

こちらの個体(たぶん♀)は、キレイですね。D500+200mmマイクロ、2016.12.24

最後の小さなシジミは、ホリイコシジミです。上記のタイワンヒメシジミ同様に迷蝶ですが、タイワンヒメが西表島にほぼ定着しているのに対して、ホリイコシジミは年によっては沖縄本島でも見られますし、八重山でも見つけることが難しい年もあります。

ホリイコシジミ♂がランタナに来ていましたが、とまることなくロスト、しばらくすると、蕾に♀が来ていました。D500+200mmマイクロ、西表島、2016.12.25

上記と同じ♀が蕾に産卵行動を繰り返していました。

ホリイコシジミの大きさを比較するため、センダングサにとまった写真を載せますね。ちっちゃいですよね。D500+200mmマイクロ、西表島、2016.12.25

八重山で見られる小さなシジミたちですが、タイワンヒメシジミとホリイコシジミは迷蝶で、リュウキュウウラボシシジミとヒメシルビアシジミは定着種、では、ハマヤマトシジミは?たぶん迷蝶でしょうね。

ここ、10年くらいの間に様々な迷蝶が定着して、その後姿を消した蝶もいるようです。一昨年の風速71mの強風とともに、キミスジが見られなくなったそうです。個人的には、これらの小さなチョウたちが、ずっと見られる日々が続くことを切望しています 。 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー