モンゴルで出会ったチャマダラセセリ類

この時期に出会えるとは思っていなかったヒメチャマダラセセリ♂

D810+200mmマイクロ、Pyrgus malvae、セレンゲ県、2016.07.03 

ヒメチャマダラセセリは、日本では北海道のアポイ岳(広い意味)のみに棲息し、雄の新鮮な個体を撮影しようとすれば、5月中旬までに撮影に行かないと難しいチョウである。モンゴルでも6月前半のチョウで、7月に入ってから上記のような新鮮な個体を撮影できるとは思っていなかった。

ほぼ同じ場所で、同じ日にオオイチモンジ♂の新鮮個体を撮影しており、日本での常識が通用しないことを良い意味で痛感した。

なお、この場所では複数の新鮮な雄を確認しており、雌を見ていないことから発生初期であったことが想像できる。

上と別の個体と思われるヒメチャマダラセセリ♂

D810+200mmマイクロ、Pyrgus malvae、セレンゲ県、2016.07.03

中央モンゴルの草原で比較的多くみられるステップチャマダラセセリ♂

D500+70-200mmF4VR、Pyugus serratulae、トゥブ県、2016.07.05

 

あちらこちらで見ることができたチョウセンコチャマダラセセリ♂

D500+70-200mmF4VR、Pyrgus alveus、トゥブ県、2016.07.07

カノコソウで翅を休めるチョウセンコチャマダラセセリ♂(再掲)

D810+200mmマイクロ、Pyrgus alveus、トゥブ県、2016.07.09

湿地で吸水しているところをよく見かけたシュパイヤーチャマダラセセリ♂

D500+70-200mmF4VR、Pyrgus speyeriトゥブ県、2016.07.07

今回はPyrgusを4種撮影することができたが、撮影中はヒメチャを除いて種名が判っていたわけではなく、ちょっと違うなあという感じで追いかけていた。次回はある程度狙って撮影できるようにしたいがどうだろう。この小さなチョウたちを目で追いかけるだけでも大変な作業である。

 

 

今回初めて撮影できたオオチャマダラセセリ♀

D810+200mmマイクロ、Muschampia tessellum、セレンゲ県、2016.07.03

 

ややスレた個体が多かったコウアンチャマダラセセリ♂

D500+70-200mmF4VR、Muschampia cribrellum、セレンゲ県、2016.07.03

今回の撮影ではチャマダラセセリ類を6種撮影できた。撮影中に種名が判ったのは、ヒメチャとコウアンチャマだけであり、全部で5種以上はいそうだけれど判然としなかった。

先日、整理した写真を一部L判にプリントアウトして、毎年ながら厚かましく高橋真弓さんに同定をお願いした。環境もよくわからない中、小さな写真で必ずしも種の特徴がすべて写っているわけでないにもかかわらず・・・、感謝以外に言葉がない。特に、チャマ、ヒョウモンモドキ類は同属が同じ場所で見られるため、厄介である。日本ならチャマもヒョウモンモドキも棲息場所が重ならないので、私にも判るのだが完全にお手上げである。

今年モンゴルで撮影したチョウに関しては、順次ゆっくり更新していきたい。春までかけて月に2回程度のペースになるであろう。

 

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