北海道最終日は、十勝方面へ向かった

様似町の宿を5時に出発して、雪の残る山を越えて再び十勝に入った。途中で親子の馬を見ながら「お馬の親子は仲良しこよし・・・」と童謡を思い出し、カメラに収めた。子馬に近づくと、母馬が子馬を静止して、こちらを牽制する。日高ののどかな牧場風景である。

一昨日、幕別の伐採林が多いのが気になったので、8時過ぎに植林直後の草地に入った。アカマダラを追いかけていると、思った通りチャマがタンポポに止まったので、早速撮影した。しばらく、留まるか迷ったが、気持ちはジョウザンシジミであり、帯広へと向かった。

2日前は新鮮だと思っていたが、すでにスレておりその上♀である。思いがけず、産卵をみることができ、ラッキーであった。チャマ♀も産卵の素振りを見せるもののどこかへ飛去ってしまった。

前日、幕別町を通り抜けると、カラマツ林の改植が目立ったので、伐採してから2~3年程度の地面の見える場所に適当に入って朝の30分ほどで運良く1♂を見つけることができた。

D600+200mmマイクロ、幕別町、2014.05.12

上と同じ場所でアカマダラも吸蜜に来たが、スレている。サカハチチョウは新鮮だった。

D600+200mmマイクロ、幕別町、2014.05.12

帯広市の河川敷でも産卵に来たと思われるチャマ♀を2頭見ている。産卵植物探索の様子を見ていると、キジムシロやミツバツチグリではないようだ。

D600+200mmマイクロ、帯広市、2014.05.12

この場所では、産卵植物が2種あるようだ。産卵していたのはこの植物で、ホソバノキリンソウであろうか?

D600+200mmマイクロ、帯広市、2014.05.12

羽化直後ジョウザンシジミ♀の裏面を撮影

D600+マクロプラナー100mm、帯広市、2014.05.12

上記と同じ個体、もう少し青くてしっかり開翅してくれれば良かったのですがね。

D600+マクロプラナー100mm、帯広市、2014.05.12

 

 

正午近くになったので、とりあえずお昼ご飯として豚丼を食べることにして音更に向かった、最後はやはりチャマで終わろうと思い植林地へ。

北海道の春に咲くこのリンドウは何という種であろうか?写真としてはどうしようもないが、2日前には咲いていなかったように思う。

D600+マクロプラナー100mm、帯広市、2014.05.12

 

たった2日間遅いだけで、ずいぶん飛び古した感じのチャマ♂で、5月10日の写真と比較すると一目瞭然。

D600+マクロプラナー100mm、帯広市、2014.05.12

 

十勝地方のチャマダラセセリは、かなり広い地域で安定して発生していることが感じられた(公園などでも見られるようだ)。それに引き替え、長野県の木曽地方ではかなり危機的な状況にあるようで、その保全に注目が集まっている。

幕別町森林組合なる組織が、カラマツ林の伐採・植林に力を入れているようだ。もともと、カラマツの植林を勧めたのはどこだっけとも思うが、採算ベースは別として、植えられてしまったものは、林地の有効利用や適正な山林の管理から考えても定期的な改植が必要であろう。また、ある程度切り出して利用していかないと、いざ、切り出そうとしても、人も技術も組織もなくなれば無理である(木曽でもできないかなあ)。

まあ、チャマの保全でも、その取り組みが地域のプラスになるような何かがないと安定した継続は難しいかもしれない。

とりあえず、北海道編はこれで終了し、次は八重山であるが季節は確実に進行しており、撮影にも行かないとね。