今年初めて上高地へ行きました。11時過ぎにバスターミナル到着というきわめて遅い時間帯での到着です。本日の本命の撮影は、朝のうちに済ませたのですが、こちらは後ほど紹介します。
上高地での狙いは、オオイチモンジ♀ですが、午後1時半まで2時間ほど粘り、何とか撮影を終えて小梨平に向けて歩いていると、どこかで見たような若者が歩いています。そう、松本在住のSさんです。私はTさんと朝からの撮影の帰りで、タラタラ歩いていたこともあり、追い越されたわけですが、ここでちょいと立ち話をしていると、ぬかるんだ地面に向けてオオイチのメスが降りて来るではありませんか。しばし、被写体となってくれて、その後樹上へ消えていきました。
「こんなこともあるんだねえ」と言いながら、かっぱ橋を渡ってカラスシジミを探してみましたが、そんなにうまくいくもではありません。
オオイチモンジ♀の吸水です。ストローを延ばしているのが確認できます。直射日光が強く、後翅が青く光ってしまいましたが、オオイチではよくあることで、ストロボ発光させてもこのような色合いになります。
D600+300mmF4+テレコン1.7、上高地、2013.07.20
本来はドロノキの樹上で産卵に来ているオオイチモンジ♀を撮影するために上高地へ来ましたが、このようなラッキーも山の神のおかげですかねえ。
一応樹上のオオイチモンジ♀の写真も貼っておきます。
ドロノキの葉上にとまって休息しているオオイチモンジ♀、飛翔しながら産卵のような行動と休息を繰り返して、しばらくするとどこかへ飛んでいってしまいました。本日見た中で(メスは3頭かなあ)最もきれいな個体だった。
D600+300mmF4+テレコン1.4、上高地、2013.07.20
産卵でしょうか?しきりに尾端を曲げていました。
オオイチモンジ♀、D600+300mmF4+テレコン1.7
早朝は、懸案のアイノミドリシジミ♂の撮影をしました
朝方、松本市内の標高の高い場所で撮影したアイノミドリシジミですが、この蝶との相性は悪く、何度も撮影に挑戦するも、翅表をまともに撮影できていませんでした。今回ゼフの撮影に関しては、そのこだわりと卓越した技術をお持ちのTさんとご一緒です。まあ、本音を言えば、今回も鮮度や写真のできについては満足ができるレベルではありませんでしたが、来年に向けてこれで何とかなりそうかなあという感触はつかめました。
ゼフの卍飛翔は、飛翔写真としては簡単な部類に入ります。置きピンとシャッタースピードさえ気をつければ、比較的簡単に撮ることができます。
アイノミドリシジミ♂の卍飛翔、D600+300mmF4+テレコン1.7松本市、2013.07.20
アイノミドリシジミ♂の輝きは、ミドリシジミ類の中でも強いほうです。色合いは緑っぽく見えるときもありますし、やや青みがかかるときもあります。まあ、光そのものが朝方なら赤味がかかっていますし、曇ればやや短い波長となりますので、これが本当の色というのは難しいと思います。それより、そもそも私が使用しているレベルのモニターでは正しく再現することは難しいですね。
D600+300mmF4+テレコン1.7、松本市、2013.07.20
アイノミドリシジミ♂のテリ張りですが、やや垂直に近いとまりかたで若干不自然ではあります。
D600+300mmF4+テレコン1.7、松本市、2013.07.20
斜め前からのアイノミドリシジミ♂の開翅写真ですが、複眼、左前翅、右後翅にピントがくるアングルでいつか表現してみたい。
D600+300mmF4+テレコン1.7、松本市、2013.07.20
フルフレームのカメラに望遠レンズで接写すると、被写界深度が極端に浅くなります。それでもきっちり鱗粉まで解像している写真が撮りたいと思っています。自分で撮影した過去の写真の多くは、被写体ぶれや手振れが多く見られ、それはそれで仕方ないのですが、もっときれいに撮りたいと思っています。
デジタルで撮影していく限り、今後も技術革新の恩恵を受けることができるわけで、楽しみな反面、技術レベルの差が大きくなるのか補われるのか(おそらくその両方が同時に起こるのでしょう)分かりません。
そろそろ、フィルムカメラを持ち出してみようかなんぞとよからぬことが頭をよぎっています。