7月第二週の週末は、熊本へ向かいました

7月8日(金)博多行き最終の新幹線に乗り、翔さんと2泊2日(うち1泊車中)という強行スケジュールで熊本へ行きました。撮影目的は、ゴイシツバメシジミとオオウラギンヒョウモん+αです。
ゴイシツバメシジミは1973年に発見され、照葉樹林帯のほぼ原生林に着生するシシンランという植物のみを食餌植物とするため、九州と紀伊半島でしか見つかっていない貴重種であるとともに現在もっとも絶滅を危惧されている蝶の一つです。さらに、シシンランそのものが園芸植物として人気が高いため、盗掘により食草そのものが減少するという気の毒な生態の持ち主です。

写真としては、あまりよくないんですが、吸水に来た雄同士が絡み合った瞬間でした
写真としては、あまりよくないんですが、吸水に来た雄同士が絡み合った瞬間でした

この蝶が発見された当時、私は大学生で蝶との関わりからやや遠ざかっておりましたが、新種発見のニュースは大きな衝撃でした。どんなところにいる蝶なんだろうという想像をかき立てられる蝶でありました。また、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(種の保存法)および「 文化財保護法」(国の天然記念物)の二つの法律で採集が禁止されている数少ない昆虫で、蝶ではオガサワラシジミと本種のみが対象となっています。
6月の終わりから7月の初め(今の時期)は、蝶のハイシーズンでして、北海道から九州まで行きたいところだらけですが、念願かなって、今年やっと行くことがで来ました(ホッ)。

7月9日(土)は、ゴイシツバメシジミだけが目的で、かなり古びたテリ張り♂とやや擦れた吸水♂を数頭観察することができ、♀をはっきり見ることはで来ませんでしたが、十分に満足できる一日を過ごすことができました。現地でお会いしたMさん、Sさん、Tさんどうもありがとうございました。お約束通り3枚の写真を紹介させていただきます。

 

 

 

7月10日(日)は、前日のプチ宴会にもかかわらず、元気に4時出発で、阿蘇高原には6時少し過ぎに到着できました。現地では引き続き、SさんとMさん翔さんと4人での撮影ですが、暑い中、何とか目的のオオウラギンヒョウモン雌雄を撮影できました。これもみなさまのおかげと感謝いたしております。また、宿のご主人には、蝶のお話をしながらお酒やつまみなどをいただき、本当にありがとうございました。本来なら、宿名などをご報告しなければいけないところですが、差し障りを考慮して、お礼のみといたします。

このオオウラギンヒョウモン♀は、撮影に大変協力的でしたが疲れてお休みをしているところです
このオオウラギンヒョウモン♀は、撮影に大変協力的でしたが疲れてお休みをしているところです

また、未撮影種であったミヤマチャバネセセリも撮影することができ、写真の出来を除けば100%と満足できる撮影行でした。お約束通り3枚の写真を紹介させていただきます。次回チャンスがあれば、もっとてきれいな被写体撮影を目的として、近い将来に再度訪れてみたいと思っています(まさか、来年ではないでしょうね)。
さあ、次は北アルプスが待っています(誰も待っていないという声が聞こえてきそうです)。我が家の相方から、「今年は北海道へ行かないの」という意味深な言葉を投げかけられておりますが、来年にしましょう。

今回(初日)は、蝶のアマチュア写真の大家?4人(翔さん、Sさん、Mさん、Tさん以上年齢順)と一緒の撮影となりました。撮影しているときの写真もあるんですが、とても掲載できません。かりに、本人の了承があったとしてもためらわれる?写真という表現が一番適切かもしれません(笑い)。

撮影スタイルも目指す写真もそれぞれですが、本当に一生懸命撮影されています(手抜き無し)。仕事ぶりは存じ上げませんが、きっと、厳しいんでしょうね。

また、どこかでお会いしたときは、優しい目と態度で接してくださるよう切にお願い申し上げます。