2021年
9月
23日
木
9月に入ってから、撮影に出かけていませんね
9月に入ってから、ほぼ蝶の撮影には出かけていない。計画時点では九州南部のタイワンツバメシジミなどを撮りに出かける予定だったが、いろいろあって取りやめることとした。こうなると、どうしてもテンションが上がらないこともあって、近場の撮影にも力が入らない。まあ、今年撮影した写真からパラパラ出していくぐらいだが、そうネタがあるわけでもなく、こんな感じで来年まで持つかなあと思いながらも久しぶりに更新している。
まあ、暇になったからではないが、相変わらずコーヒーの焙煎を続けている。1年前に比べて購入する豆が少しずつ変わってきている。全体としては、より高価な豆へシフトし、産地や標高、品種や処理方法などに拘ると完全な沼である。
ちょっと前はコロンビアのピンクブルボン、最近だとエチオピアであるが、エチオピアは零細農家が多い中でそれぞれの輸入業者がいろいろなプレミアムコーヒーを扱っているため、何が何だか本当のところはわからないし、わかってもマイクロロットの場合には同じものが再度手に入ることはまずないので、意味がないかもしれない。
さて、エチオピアも十数種類は飲んだのである程度のことはわかってきたが、同じ業者であれば、価格と味はパラレルになるかと言えばそうでもない。何を求めるかでも違ってくるが零細農家から出てくるもののほとんどが在来種(原種)と呼ばれている生豆である。一部に大きな農場のものが手に入り、品種も限定されているケースがある。これに、水洗式とナチュラルと呼ばれる果皮や果肉を残して乾燥する手法や嫌気性発酵などの手法も取り入れられて複雑化している。要は物理的手法も含め、発酵、洗浄、乾燥という手段を取り入れながら、果皮と果肉を剥がして中の種子だけを取り出すわけだが、手法の違いによって酸や香りなどが異なった豆となるので沼なのである。
エチオピアの場合には、74110とか74112、ケニアならSL28あたりが好みであるような感じになってきたが、未知の領域はさらに奥へと続いているようで、どこまで踏み込むかということのようだ。手っ取り早くCOEの豆だけを飲むのも一つの方法ではあるが、対価としては高すぎるように思う。
品種も実に多く、ティピカ、ブルボンというようなアラビカ種の基本もあれば、カツーラ、カツアイ、パカマラ、ムンドノーボなど地域性のある品種や、ゲシャ、ジャバ、タビ、ピンクブルボンなどの酸味が特徴な豆もある。日本では比較的馴染みのある産地のケニアとインドネシアあたりの豆をもう少し試したいと考えている。
2021年
9月
09日
木
2021年晩夏、信州の高原にて
これぞバタフライ(Butterfly)、この色を見れば、説明は不要であろう。最近では信州の高原でも、なかなか見かけなくなっている蝶である。下に雌を掲載するが、やはり雄がいいなあと思うのは私だけ。
ラッキーなことに、短時間の滞在で雌雄が撮影できた。狙って撮影に出かけても、なかなか雌雄両方は難しくなっている蝶である。
この時期に被写体として耐えられるムモンアカシジミが見られるとは思っていなかった。少し翅を開いた瞬間もあったが、撮影できず吸蜜をゆっくり撮影した。
晩夏の高原を彩るタテハの仲間、今年はキベリタテハの当たり年のようであるが、私はこの一頭だけで十分である。
シータテハ(Cタテハ)にエルタテハ(Lタテハ)で、まあ、安直な名前の付け方である。
上がヒメキマダラヒカゲで、夏の高原では普通種で、どこでも見られる。下はキマダラモドキで観られるとちょっと嬉しい。鮮度を求める時期ではないのでしょうがないが、翅が破れていないだけでも良しとしなければ。
最後はゴマシジミの産卵、来年に向けての写真を最後としてこの日の撮影を終えた。昼前にはほとんどの撮影を終了したので、非常に効率の良い撮影であったがこのような撮影ばかりではない。一日粘って、成果がない日が何日も続くこともある。
蝶友からの潤沢な情報があり、ピンポイントの情報も多く効率よく撮影できている。タテハやジャノメに至っては、前日トラップ液を作る予定で準備していたのだが、トラップ液を撒いてもらって撮影、ただただ感謝しかない。蝶友は撮影の後半にトラップ液がなくなってしまったようで、ちょっと申し訳なく思った。次回はちゃんと準備しよう。
これ以外にも多くの蝶を撮影した。高速道路を使って3時間程度の撮影場所だが、あと何年くらい出かけられるか?10年、15年くらいは行きたいなあ。
2021年
8月
13日
金
8月1日は登山気分でオオゴマシジミ
オオゴマシジミは車横付けでも撮影できる場所があり、何度も撮影に出かけている。しかし、山道を歩いて撮影に出かけることも必要だと思っている。
とはいえ、雨具も持たなければいけないし、持って行くレンズの数や装備に制限が出てくるのも本音のところ。10年後は無理だろう。
このような開翅写真をもっと撮影したかったのだが、駐車場への到着時間やポイントまでの歩く時間がかかりすぎて、撮影開始は11時前になってしまった。それから、3時間ほど撮影を楽しむことが出来た。

D500+200mmマイクロ、Phengaris arionidesオオゴマシジミ、2021.08.01、高山市
クガイソウで吸蜜する下の個体が雌、雄がアタックに来ている。このように密度の高い撮影場所はあまり多くないので、貴重なポイントである。
狙って撮影した割には出来が良くないのだが、このような蝶影の濃さは重要で撮影意欲をそそる大きな要素となる。クガイソウで吸蜜する雌に何頭かの雄が求愛をするのだが、雌にその気はなく無視である。ペンシルを振り回す雄もいて、瞬間を切り取る意味では面白いのだがなかなか上手く表現できない。
今回は、午後2時近くまで撮影していた、先着していた蝶友もいたので安心していたのだが、帰りに雷雨に遭い雨具を持ち出すこととなった。小屋で飲んだノンアルビールも美味しかったが、帰り道に二度目の雷雨に見舞われた。でも、来年も行きたいと思わせる撮影であった。
2021年
8月
12日
木
6月20日は富山でゼフの撮影
2021年
8月
11日
水
6月も普通に撮影へ出かけていました
天気予報で現地は朝のうち雨、ならばゆっくりと出かけたところ、岐阜県に入ったあたりで蝶友から電話、雨が凄いので○○は止めた方がよい!未だ岐阜県と言ったら、なら大丈夫だねと、ありがたい電話。
この地域の雄なら、もう少し青い鱗粉が発達して明るい方が嬉しいのだが、いつもそのような個体とは限らないので、仕方ない。
他のポイントではスゴイ青いのがいたみたい。やはり○○に行かねばならなかったか。
2021年
8月
09日
月
約2ヶ月ぶりの更新です
ゴマシジミの様子を見に行って、発生が確認できずこの蝶を撮影してました。
いろいろポーズを取ってくれたので、いろんな角度からの撮影を試みましたが、足場の問題など角度が限られるので、思ったようには撮ることができません。そんな中、蝶友の写真はどうかなあと思い、覗いてみますと流石ですねえ、このように撮るんだあと感心、ホシチャへの思い入れの違いを思い知らされました。
興味のある方はこちらへ。
夏の高原でうだるような暑さの中での撮影です。カラッと爽やかとはいかない撮影の中、優しい光だと何とかなりますがピーカンだと思うような写真とはならないですね。複眼まわりにピントが来てれば良しとしなければ。
2021年
6月
18日
金
クモマツマキチョウ連敗続き
クモマツマキチョウの撮影を目的として5~6月にかけて8回出かけているのだが、その中で5月3日、5月9日、5月12日、5月15日、5 月28日に関しては、全く見ることができなかった。内訳は南アルプス3回と北アルプス2回で、本意ではないが上記のような写真も撮影していた。まともに撮影できたのは2回しかなく、全く何をやっているのかわからない。
花の写真などは、風でそよぐ程度なので撮影は簡単と思って気軽に撮影したものの、写真を見て、「こりゃあかんわ」と思わされた。昔から餅は餅屋というではないか。
普通は同一個体の場合、1枚か2枚載せることが多いけど、今回は4連敗くらいしたため、同一個体の写真ばかり載せている。
上記の北アルプス亜種は、上翅の黒点が円形となるのに対して下記の南アルプス亜種は、三日月型となるのが特徴で、中央アルプスや北海道には棲息していない。いても良さそうなものだが・・・。
他の撮影にも行っているので、撮影回数はかなり多いのだが、どうも良くない。ギフチョウのシーズンもあまり良くなかったが、5月は最低であった。GWあたりから撮影のテンポが悪い。以前ならそれでも何とか撮影という意欲があったのだが、今年に入ってからは特に淡白になっている。気持ちの持ち方かもしれない。
これから、いよいよベストシーズンに入っていくわけで、もう少しどん欲に撮影しなければ、あとで後悔することになるのはわかっている。撮影計画も含めもう一度練り直してみよう。
2021年
4月
26日
月
白馬は遠いですね
飛び石で白馬まで2往復しましたが、疲れました。それでもちゃんとした画が撮れるなら頑張れますね。
縦と横の構図の違い、ちょっとしたタイミングで異なる画となるので難しい比較ですが、下に同じ個体を同じカタクリで撮影した写真を並べます。私としては良く撮れたと感じてます。尾状突起が細長く、ちょっとヒメギフらしからぬ美麗な個体です。鮮度も良く何枚もシャッターを切ることが出来ました。
再度、撮影に出かけた土曜日は、朝出発からモタモタし、トイレに駆け込んだりとかいろいろあって、まともな画は撮れませんでした。かといって残念かと言われれば、待ってて撮れるかもしれないという瞬間もあって、残念ではあるものの全く無駄な日ではなかったと思っている(単なる負け惜しみかも)。撮影仲間とも話が出来たし、数が少ないながらギフチョウを待つことも無駄ではないと。
帰る途中、池田町を経由しながら日本酒蔵の直売場に寄って何本か購入して帰った。すべて火入れしていない生酒(厳密な意味で火入れしてないかは疑問)で、ここでしか購入できない酒もあるので、これも楽しみ。
次のターゲットは、クモツキかなあ。
2021年
4月
15日
木
何と3カ月半、更新なし
お正月から更新してないんですね。
ちゃんと生きておりますので、今年の撮影分を追加します。と言っても、ギフチョウばかり(1枚だけヒメギフ)なんで、自分としては比較的良く撮れた一枚を最初に。
3月中旬以降ギフチョウの撮影に6回、ヒメギフチョウの撮影に1回出かけていますが、Covid19による自粛ムードの中、密にならないように心がけて活動しています。
まずは、3月中旬に出かけた浜松市(かれ山)での撮影、ギフチョウが最も早く見られる場所の一つとして有名な場所です。何とかカタクリのショットま撮影でき、上々のスタートと言えるかもしれないけれど、不満は残ります。
毎年のこととなっていますが、地元での撮影ではなく、富山のギフチョウの撮影に出かけています。採集者と遭わないで済みますし、数も多くて撮影しやすいんですよね。
来年は県内とか美濃地方のギフチョウも撮影に出かける計画を立てたいと思ってます。
ギフチョウの吸蜜ショットばかり並べましたが、カメラとレンズに偏りがあります。G9の出番が少ない状況ですが、これは被写体を考えれば仕方ないことです。機動性とか連写とか飛翔の要素が強い場合には、今年も出番があると思います。今年もこんな感じでいくことになりそうです。
2021年
1月
02日
土
2020年を振り返ってⅠ

左からグレンフィディック12年、十年明7年、山崎、白州(各ノンエイジ)
グレンフィディック12年は、12年もののシングルモルトスコッチとして有名な銘柄であるが、今まで飲む機会がなかった。日本のウイスキー会社の傘下となってからの品質にいろいろ言う人もいるし、なんとなく敬遠していたわけだが、妻と共に飲んでみることとした。
十年明は7年表示があるものがあったので、購入した。この会社の商品としては、ムーングロー10が有名だが、今回は開けずにこれを購入して飲むことにした。さらに、山崎と白州のノンエイジ(ミニボトルなのは仕方ない)の4本だが、我が家の結果は右の2本が飲みやすく香りもあるかなあという感想、ほぼ右からの順となった。所詮素人の感想であるが、価格もそんな感じなので特筆すべきことでもないか。
シングルモルトの定義は同一蒸留所内のモルトウイスキーだけを使用したウイスキー、年数表示があるものはいちばん若いモルトウイスキーの年数を表している(間違ってたらごめんなさい)。ちなみにスコッチでは、表示がなくとも3年以上熟成したものを出荷しているそうである。十年明7年は富山県の蒸留所(2度ほどお邪魔している)で最近はやりのノンチルフィルタードという濾過しない製法により、瓶詰めされているらしく、アルコール濃度もやや高めである。
まあ、いろいろうんちくを並べても、所詮知ったかぶりをしているだけで、薄っぺらな話である。それに比べて日本酒の方が自分の中では歴史があるかもしれない。若い頃は宴会で出される燗をしたお酒が苦手であったが、ある新潟のお酒を飲んでから意外と美味しいかもと思い始め、いろいろ飲んでいくうちに協会9号(熊本酵母)が吟醸酒の始まりで、香露という熊本の酒に巡り逢ったり、定番の吟醸酒を一通り飲んだ後に東一という酒にびっくりしたり(どちらも九州なんだよね)、名古屋の吟醸鷹というお店に通ったりしたした時期があった。今は何でも飲むが、美味しい料理とあわせるなら静岡のお酒かなあというところに落ち着いている。
今年は、白州を求めて山梨でオオムラサキ、山崎を求めて京都でキマルリを撮影しようと思いつきました。どちらもベタな撮影のようで、以外と難しいかもしれない。今年の6月から7月はどうなっていることやら。オリンピック直前ながら、自粛とやらで「県外には行かないで!」となるのかなあ。
個人的には自粛という言葉が嫌いだ。何やら自分の意志ではなく、周りの意志で生活している感が強く、戦時中のイメージが重なるのは私だけではないはず。自重とか自制とかなら納得するのだが・・・。
あれ、何も振り返っていませんね、一応昨年の写真ではありますが。再掲載していたらゴメンなさい。
2021年
1月
01日
金
明けまして、おめでとうございます

大晦日もコーヒーを焙煎してました。エチオピア アビヨト ボル ゴバナ ナチュラルNWと以前に購入して残っていたグアテマラ/NWベジャビスタ農園の2種類で、どちらもCOE(スコア87点以上)に届かずナショナルウイナー(NW)に留まったもので、スコア85点レベルです。
コーヒー豆は焙煎直後が美味しいとの意見もありますが、一般的には数日後がもっとも美味しくなるようです。上記はエチオピアの単独農園の豆で、昨年エチオピアで初めて開催されたCOEで国内予選は通過したものの、国際審査員の採点では87点に満たなかったため、NWのランクとなっています。焙煎レベルを少し変えて飲んでみましたが、浅めの焙煎でも酸味は立つもののスッキリ飲めるものでした。
品種は74110という単独品種で、エチオピアの在来種ではないようですが、COEでは上位入賞も果たしている品種です。
グアテマラのNW豆は以前にも焙煎してみたのですが、少し焼きすぎたようで酸味が薄れてしまいました。今回は思いっきり浅めの焙煎を試みたのですが、スッキリした酸味でこれはこれでありかという感じです。しかしながら、ウチのコーヒーではないような。品種はマラゴジッペといい大型の豆で、焙煎もしやすい豆です。
その他にも年末に焙煎した豆が数種あり、味わい、風味、焙煎レベルも異なっており、いろんなパターンのコーヒーを楽しめるバリエーション豊かな良い状況下にあります。COE入賞の豆も購入してみましたが、コスパを考えると気軽に飲めるのは、スペシャルティコーヒーと呼ばれる農園指定(品種指定)や農協扱いレベルで良いと感じています。機会があれば、優勝したロットの豆も飲んでみたいとは思いますが、以前飲んだ感想としては、値段ほどの違いがあるようには思いませんでした。まあ、自分の味覚がそこまでのレベルに達していないと言うことなんだと思います。
蝶の撮影では、どうしても希少種狙いの撮影が多くなってしまう。最近は撮影仲間からいただく貴重な情報を元に動くことも多く、この傾向はより強くなっていると思う。中にはレア過ぎてブログに掲載できない写真も多くなっている。それはそれでよいのだが、普通種をきれいに撮影するようにも心掛けなければとも思っている。
撮影条件を付したが、マイナス補正をしたにもかかわらず、もうちょっとかなあという感じ。ゼフの雄は難しい。
この属のチョウは日本に4種いて、ベニモンカラスシジミは一生懸命撮影を試みるが、カラスシジミやミヤマカラスシジミは、他のチョウと抱き合わせでの撮影が多い。必然的にあまりきれいな個体の撮影には至らないことが多いのだが、今回は時期もピタリで白線の薄い雄の撮影もできた。もうちょっと時間をかけての撮影を心掛けたい。
2020年
11月
08日
日
ワンツの交尾と飛翔そして吸蜜
タイワンツバメシジミに限らず、チョウでは雄が早めに出て雌を待ち受けて交尾することが多く、新鮮な雌と飛び古した雄の交尾を目にすることとなる。今回の撮影行では10組以上の交尾を確認したが、ほとんどの雄はボロであった。そんな中で、このような雌雄ともきれいな個体の交尾は珍しい。
さて、交尾を観察していると雄が雌をぶら下げて飛ぶケースと雌が雄をぶら下げるケースの両方が確認できた。雄が大きかったり、雌雄の大きさが同じ感じだと雄が飛翔し、雌が明らかに大きいケースでは、雌がぶら下げて飛んでいるようだった。

雄同士の卍飛翔、長く続くことはなく、すぐに追尾飛翔となってしまうことが多い。
G9+MZD17mm、タイワンツバメシジミ雄、鹿児島県、2020.09.10

ゴマノハグサで吸蜜する雄、ゲンノショウコやシバハギでの吸蜜を期待したが、ほとんど見ることができなかった。うーん、長崎で見たときは赤のゲンノショウコで吸蜜してたのに。
D500+200mmマイクロ、タイワンツバメシジミ♂、鹿児島県、2020.09.09
「しろくま」も食べたし、薩摩揚げも食べた。焼酎はあまり飲まなかったが、生ビールが多かったかなあ。
2020年
9月
23日
水
鹿児島でのワンツ♀の撮影
タイワンツバメシジミを略してワンツと呼ぶ、タイツと表現する人もいるようだが、やはりワンツであろう。さて、今回の撮影は雌が主であり、撮影仲間が二つの台風を避けるように二つの台風が来る間の日程で出かけたのだが、私はといえば台風10号が去ってから出かける結果となった。出発前は台風による被害が大きかったらチョウの撮影どころでないので、止めることやボランティアも視野には入れていた。
残念ながら、お亡くなりになった方もおられ、改めてご冥福をお祈りいたします。
とはいえ、襲来前の台風情報よりは被害は軽微であり、心配していたほどのことはなく、到着後の街の様子も台風通過の爪痕は感じられなかった。
4日間撮影した雌の写真を並べてみた。必ずしも時間を費やして撮影した結果がよいわけでないのはいつもの通りだが、頑張った感はある。特に最終日は朝から雨が降る中で、普段の自分なら撮影を止めて観光に切り替えるのだが、途中抜けで少し観光はしたものの、午前1時間、午後30分くらいしか撮影チャンスがないのに粘った。
つまり、毎年来られる撮影対象ではないし、この環境が来年以降あるとは限らない。自分にとっては一期一会なのだ。不要不急の外出は控えるべきとの風潮が春から半年ほど続いたが、このところの混み具合は何なのだろう。
2020年
9月
22日
火
9月9日から鹿児島県へ行ってきました
タイワンツバメシジミは、かつて紀伊半島や四国でもみられたが、近年ではほぼ姿を消しているようで、撮影のためには九州まで行かなくてはならない。今回は昨年に引き続き鹿児島県まで出かけて雨模様の中、4日間撮影した。

D500+200mmマイクロ、Everes lacturnus♂、鹿児島県、2020年9月11日
このように翅をスリスリしてもほとんど開くことはない。羽化直後の綺麗な雄なのでなんとかと思うのだが、LEDが有効なことも多いので、いつも携行していなくてはいけない。
タイワンツバメシジミとは分かり易い名前だ。同属にツバメシジミがいて、南の方にいる種として付けられた和名だと思われるが、日本における両種の繁栄は大きく異なる。ツバメシジミがマメ科植物を広く利用するのに対して、本種はシバハギとその近縁種のみを利用するため、生息環境がかなり限定されるようだ。
この種を目的に九州を訪れたのは、これで4回目となるが、10年以上前に訪れたときは長崎県を訪れたが、情報を聞く限りではかなり厳しいようだ。この蝶は条件さえ整えば、狭い範囲に高密度で棲息しているので、撮影に関しては難しい種ではない。シジミチョウの中でもやや小振りであるものの良くとまるし、開翅も一日観察すれば時間帯や条件などもほぼ把握できる。ただし、雄で開くのはボロが多く、雄の羽化直後を撮影するにはそれなりの根気が必要なのは何でも同じだが、晩夏の日陰のない条件では苦行といえるかもしれない。
この苦行という言葉は、撮影仲間の引用(パクリ)であるが、最近の自分の撮影に関しては、かなり当てはまっている感じがしている。好きで始めて家族サービスも顧みずにあちこち出かけて、挙げ句の果てに苦行というのは勝手が良すぎるのは十分わかっている。
奄美大島以南に、以前は亜種であるsubsp.lacturnusが棲息していたが、現在は絶滅という状況のようだ。迷蝶だった可能性もあるが、今となっては何ともしようがないものの日本以外では棲息しているので、大きな問題はないかもしれない。
それに対して、最近話題となっているオガサワラシジミの絶滅は事情が異なる。小笠原諸島は、その成り立ち(島が出来てから一度も陸地と接していない南海の孤島)から日本のガラパゴスとも呼ばれているが、ある意味ではそれ以上に貴重な生態系である。
この島々を日本人が管理するようになって200年経っていない。島を訪れてみると、固有の森林は、ほぼ失われており戦前の日本において、利用価値の高い植物に置き換わっている。この地にリュウキュウマツがあちこちに生えているのをみて、愕然としたことを良く覚えている。この地を勝手に占有したのに(もちろん国際法上の問題はない)、しっかり管理しなければいけない固有種の消失は、小さな蝶であっても大きな出来事だ。とても先進国であるなどとは、胸を張れる状況にないと思っている。
今回のメインである雌の姿と、バカみたいに多く見られた交尾などに関しては、次回以降に報告する。
2020年
9月
01日
火
今年を振り返って
いくら何でも9月に入ったばかりなのに、「今年を振り返るのか?」という声が聞こえてきそうではあるが、敢えてこのタイトルでいきたい。そう、今から今年を遡って4月まで戻りたい。
この写真を撮るために、2日費やした。今年はこんな撮影が多かった。じっくりではないが、慌ただしく撮影することをちょっと控え、こんな写真を撮ってみたいとか、今回は止めとこうとかそんな感じで、蝶のシーズンを過ごした。
このゴマシジミは、長野県下で撮影した個体としては、明るい青色をしている。やや擦れているものの、いわゆる違う顔をしているのである。下の個体を見ていただければその違いは一目瞭然だ。
今も、迷いながら何を求めて撮影するんだと自問自答しながら行き先を決めている。
上記の写真は、松本市の有名産地の比較的青い個体なのだが、上翅の黒点はそこそこ発達しており、長野県では青くてもこのレベルである。
この写真を見ただけで、その特徴から産地が特定できる方もいるだろう。明るい青色というより白っぽい青色で外縁の黒帯もあまり広くない。今年は開翅が撮れなかったので2年前の写真を貼っておく。
今回は日本に棲息するゴマダラシジミ属2種を取り上げた。ゴマシジミに対して裏面に大きなゴマを配しているので、オオゴマシジミである。産卵植物(若齢機の食草)だけでなく、クシケアリを必要としている生活環から棲息場所が限られており、特にゴマシジミは、その多くの棲息場所が、人里に近いところに多いため、開発などで棲息場所を失うことに加えて絶滅目前の棲息地にもかなりの採集圧が加わわり地域ぐるみで保護をしているところでもいついなくなるか心配な状況が続いている。
オオゴマシジミについては、かなり生息環境が悪くなったとはいえ、産卵植物が生えている場所は山奥の谷沿いの場所で、開発しにくいこともあって当面は心配ないだろう。